塗装工場の不良品率を激減させたクリーンルーム化と設備について
最近、問合せが多くなってきている塗装工場。納入先の品質基準が高くなっているために、その対応に迫られているところも多いようです。
ここでは塗装環境で困っていたクライアントへの弊社の提案と施工によって、不良品率を70%も抑えることに成功した事例をご紹介します。
施工後の様子はこちらで確認できます。
▶大手企業 製品製造工場 恒温恒湿クリーンルーム設備工事
塗装工場での不良品率の高さに悩んでいる方、塗装環境のクリーン化をお考えの方の参考になると思いますので、ご一読ください。
お客様のご要望
特殊な塗料塗装をする工場の管理をしていた方からのご相談でした。
製品不良が多く発生していましたが、その原因はおおよそ2つ、バラツキのある温湿度と、ホコリでした。
他のクリーンルームを施工する業者に相談したものの、なかなかこちらの提示する条件をクリアすることができるクリーンルームの業者が見つかりませんでした。
というのも塗装工場は、塗料を吸い込まないように多くの換気が必要になる状況でのクリーン化を実現しなければなりません。
また換気で外気を入れると、夏は暑く・冬は冷たい空気が室内に流入します。そのままでは、中で働く人の環境が厳しくなってしまいます。
こうしたそれぞれの問題を解決し、かつ製品不良を出さないクリーン化ということで、非常に難易度の高い施工でした。
設計条件
夏季 | 冬季 | |
---|---|---|
外気条件 | 温度 36℃ 湿度 75% | 温度 -2℃ 湿度 10% |
クリーンルーム内条件 | 温度 23℃±3℃ 湿度 30%±10% 室圧 20Pa | 温度 23℃±3℃ 湿度 30%±10% 室圧 20Pa |
外気供給量:200CMM(機器能力)
塗装ブース 170CMM
調合室 30CMM
毎分160m3の空気を排気する為に、同量以上の外気を温度湿度の調整を行う外気処理ユニットを設置しました。
また、室内へ給気し室内空気の吹出風速も0.1~0.2m/sに抑える為に、システム天井にて施工しました。
外部空調機器、設備の説明
工事内容をわかりやすく説明します。
この工事は製品を塗装する為に室内の温度・湿度を一定にしクリーン化を目的としております。
塗装工場は塗料の揮発による有機溶剤が充満するので常に換気を行いながら排気量以上の
給気が必要となります。
この機器の特徴は夏季の熱く湿度の高い空気・冬の冷たい乾燥した外部空気を指定した
温度・湿度にし室内に流入させる事が可能です。
また、屋外空気をクリーンルーム クラス10万程度の埃の少ない空気にして流入させております。
機器は下記の写真です。
温湿度の調整を行う外気処理ユニット・加湿を行う電気ボイラーとなります。
お客様の要望により全て電力にて運用としました。
室内クリーンルームの説明
室内の説明を行います。
室内の吹出空気の風速を0.1~0.2m/sに抑える必要がある為にシステム天井にて天井全体にフィルターを設置し風速制御を行い天井全体にて給気する仕様となります。
なぜ風速を抑える必要があるのか説明しますと塗装室に流入させる空気風速が早いと気流に乱流を発生させてしまいます。
気流が乱れますと製品の塗装時に塗装ムラが発生し不良品となる為です。
また、給気風量が多い為に天井全体を吹出し口とし風速を遅くしています。
また、室内を陽圧化(室圧の加圧)し他の部屋からの埃等の侵入を防いでおります。
下記の写真は天井全体がフィルターとなっており吹出し口となっております。
結果
現在では年間を通して室内環境を温度23℃程度 湿度40%±10%にしクリーン化し運用しています。
これにより、作業員の環境を改善しながら、不良品率も以前の30%以下となったそうです。
特殊塗料による塗装環境でお困りな事がありましたら弊社にご相談下さい。